こちらの記事ではパーフェクトワールド1巻のネタバレと感想をお届けします!
パーフェクトワールドは有賀リエさん原作で、映画化・ドラマ化されるとても人気のある作品です。
やっぱりネタバレを読まずに作品を見る!っというかたはこちらから作品が見れます^^
それでは、以下ネタバレを含みますのでご注意下さい!!
川奈つぐみ(26)
インテリアデザイン会社クランベリーズに勤務
鮎川樹(26)
車イスの一級建築士 講談設計事務所に勤務
雪村 美姫(26)
鮎川樹の高校時代の彼女
Contents
第1話 思わぬ再会
インテリアデザイン会社「クランベリーズ」に勤務する川奈つぐみが取引先の設計事務所との飲み会で初恋の相手鮎川樹に再会したところから始まります。
一級建築士で容姿もかっこよくなった鮎川との再会にときめくつぐみ。
座敷に座っていた鮎川が先に帰る為、体を引きずり車いすに乗りこむ姿をみてつぐみは声を失ってしまいます。
驚くつぐみを見た鮎川の同僚が、大学時代に事故に遭い【歩けない】ことをつぐみに伝えるのでした。
思いがけない再会に胸が高鳴ったつぐみ。
でも歩けない鮎川をみた瞬間、一歩引いた自分がいることに気がついてしまうのです。
また自身の職場仲間からも「車いすの人と恋愛は無理かも」と言われ「そんなことない」と言い返せなかったつぐみ。
その後仕事で鮎川と共に過ごす時間が増え食事にもいくように。
高校時代の思い出話、鮎川に彼女ができて言葉を交わす機会が減ったこと、彼女が出来たときに感じた胸の痛みなどを思い出していくつぐみ。
何も聞かず普通にふるまうつぐみに対し、樹から話を切り出します。
「全く触れないのは不自然だから少し話しとく。俺大学3年のとき交通事故やったんや。」
雨の日の自転車と車の衝突事故で脊髄損傷で歩けなくなった事実。
それでも諦めたくなくて建築士の資格をとったこと。
今の会社に就職でき、しがみついて頑張っていること。
車いすであることを取引先に嫌がられることもあるという樹。
頼ることはあっても頼られることがない為、今回任されたコンペを絶対に成功させると意気込む鮎川に自分も頑張らなきゃと気合がはいるつぐみだが・・・
たまたま会った鮎川の職場の先輩に2人の中を勘ぐられ、とっさに出た言葉。
「違います。わたし別にそういうつもりではないので!」
緊張感のある空気が3人を包みこみます。
「大丈夫だよ。俺誰とも恋愛する気ないから。おまえをそうゆう目でみることない。だから安心して。」
車イスの人とは恋愛できない。付き合うなんて無理だと心の中で思っていたつぐみ。
思わず本音がでてしまったつぐみをフォローする鮎川。
つぐみは悩む日々が続くのでした。
コンペの期を限目前に控えている鮎川は褥瘡からくる高熱で倒れ病院に運ばれます。
床ずれとも言う。ずっと同じ体制でいると体重で圧迫されている部分に血液が回らなくなり、炎症がおきただれていくこと。皮膚が死んでいくこと
防ぐためには体の向きを変え同じところに体重がかからないようにしなければいけない。
寝たきりの老人に起こりやすいが、鮎川の場合脊椎損傷で痛みを感じることがないため気づかず悪化してしまったのです。
褥瘡をみたつぐみは、鮎川のことを何も知らないことに気がつきショックを受けます。
締め切りまでに最後の仕上げをしないとコンペに出せない!と高熱にもかかわらず病院で仕事をする樹の姿につぐみも手伝うことに。
あまりに苦しそうな樹をみていられず諦めようというつぐみに対し、
「次じゃダメなんだ。次がある保証はもないのに。いつ死ぬか分からないのに。今やらなきゃダメなんだ!」
と作業を続ける鮎川に最後の着色は自分がする!とお願いをするつぐみ、鮎川も了承しコンペの期限までに無事に完成しました。
そしてつぐみは止められないほどの愛情があふれてくるのを自覚するのです。
第二話 君に伝える言葉
コンペ作品は優勝は逃したが次点である佳作を入賞し話題に。
鮎川は飲食店のリノベーションの担当に抜擢され、つぐみもインテリア担当として加わります。
障害者も入れるようにスロープを付けたい鮎川と、予算もあるので既存の階段でお願いしたい飲食店側。
バリアフリーを作る難しさを実感しながらも諦めずにプランを考える鮎川の姿があります。
つぐみと鮎川は2人でよく遊ぶように!
映画館やエレベーターで樹に向けられる無遠慮な視線や態度につぐみは気が付きます。
つぐみは高校の時に鮎川が付き合っていた彼女と事故の後に別れたと知り、まっすぐな幸村美姫(樹の元カノ)を知っているつぐみは障害が原因で別れたとは考えられませんでした。
そして事故後に別れるなんてと思ったのか、
「大変なことも一緒に乗り越えようって人もいるんじゃないか」と口にします。
「でも俺たまにウンコとかもらすことあるよ?」と鮎川。
脊椎を損傷していると脳からの指令がうまくできず、排泄をコントロールできなくなる
だれかに処置してもらわないといけない生活が続くという現実を伝え、健常者がわざわざ自分を選ぶ必要はないとつぐみに伝えます。
自分の予想を上回る現実に戸惑いつつも、鮎川にやんわりと拒絶されたことに気づき鮎川はいったい自分のことをどう思っているのだろうと悩みます。
高校の同窓会に参加するため、車で一緒に帰省する2人。
そこで鮎川は元カノ雪村美紀と再会し2人は消えていきます。
鮎川が幸村と会う為に同窓会に参加したのではないかと思い、ショックを受けるつぐみ。
その上2人の姿が見えなくなったとたん、同窓会会場は車いすである鮎川のことを話だすみんなにもショックを受け会場をでて歩いていると、鮎川と幸村の姿を見つけ2人の話を立ち聞きすることに。
明日結婚することを報告、泣きながら樹のこと好きだったという幸村に対し過去のことだから忘れるようにと冷たく言う鮎川。
2人の話を聞いていることがばれたつぐみは幸村さんと話をすることに。
「私がフったってみんな言ってるけど、フラれたのは私の方なの。」
「彼は私を開放したの、樹からではなく世間から」
事故の後は鮎川も荒れたけれど別れるなんて考えられなかったが、家族中に大反対され周りの圧力に耐えられなくなったこと。
どこへ行っても視線を浴びる、冷たい扱い、憐みのまなざし。
そのたびに昔の彼だったらと願ってしまう自分の弱さ。傷つけたままの後悔。
2人がまだ終わっていないことを悟り、辛い思い出のまま終わらせてはいけないと鮎川を無理やり結婚式会場に連れて行くことを決めたつぐみ。
花嫁姿をみた鮎川の心は落ち着きを取り戻し心の底からの笑顔で、
【おめでとう】【ありがとう】と涙するのでした。